化粧水や美容液、口紅など化粧品を使用してかぶれや赤み、かゆみなどの肌トラブルに遭遇したことはないでしょうか。
化粧品による肌トラブルを防ぐためには、パッチテストが重要です。
当記事では、パッチテストのやり方を化粧品に特化してご紹介します。
簡易的なパッチテストのやり方から本格的なパッチテストのやり方、パッチテストの注意点や化粧品選びのポイントまで幅広く解説します。
化粧品による肌トラブルにお悩みの方、新しく化粧品を使用したい方、敏感肌の方や肌が弱い方、ぜひご覧ください。
パッチテストとは?
そもそもパッチテストとは何なのでしょうか。
アレルギーの有無や自分の肌に合うか確認するためのテスト
パッチテストは、初めて使用する化粧品が自分の肌に合うかの刺激反応やアレルギー反応(赤みや痒み、かぶれなど)がないか確認するテストです。
パッチテストには簡単にできる簡易なパッチテストから、本格的なパッチテスト、さらには皮膚科でおこなえるパッチテストもあります。
なぜパッチテストが必要なのか
化粧品の中には肌の状態を改善するスキンケア化粧品などもありますが、配合成分や処方によっては肌にダメージを与える可能性があります。
また加齢や紫外線、スキンケアによる肌摩擦や乾燥などにより肌本来のバリア機能が低下し、化粧品に含まれる成分に対して敏感になる可能性もあります。
余計な肌トラブルを防ぐためにも、新しい化粧品を使用する際にはパッチテストをおこなう必要があります。
自分でできる簡単なパッチテストのやり方
ここからは、自宅で簡単にできるパッチテストのやり方をご紹介します。
一般的なパッチテストのやり方から化粧品別のやり方まで幅広く触れますので、参考にしてみてください。
簡易的なパッチテストのやり方
まずは、簡易的なパッチテストのやり方です。
時間がなくて短時間でパッチテストを行いたい方は、簡易的なパッチテストのやり方で化粧品を試してみましょう。
一般的なパッチテスト
一般的なパッチテストのやり方は以下の通りです。
- 入浴後清潔な肌の状態で、化粧品を二の腕の内側など目立たない部分に10円玉大ほど塗る
- 24時間後に様子をみる
- 2日目に異常がなければ化粧品を使用してもOK
パッチテスト中はテスト部分を水に濡らさないように気を付けましょう。
皮膚にかゆみを感じたり、赤みや炎症がでた場合はすぐに中止しましょう。
化粧品別のパッチテスト(化粧水、乳液、口紅)
化粧水、乳液、美容液、クリーム、口紅など洗い流さない化粧品のパッチテストのやり方は、一般的なパッチテストのやり方と同じです。
パッチテストしたい化粧品を肌に塗り、赤みやかぶれなどがないか様子を見ましょう。
化粧品別のパッチテスト(クレンジング、洗顔、シャンプーなど)
クレンジング、洗顔料、パック、シャンプー、トリートメントなど洗い流す化粧品のパッチテストのやり方は、塗りきりタイプの化粧品のパッチテストとはやや異なります。
パッチテストしたい化粧品を精製水で薄めたものを肌に塗り、一般的なパッチテスト同様に24時間後に様子を見ましょう。
本格的なパッチテストのやり方
つぎに、本格的なパッチテストのやり方です。
時間に余裕があり、しっかりパッチテストを行いたい方は、本格的なパッチテストのやり方で化粧品を試してみましょう。
一般的なパッチテストのやり方
一般的なパッチテストのやり方は以下の通りです。
- 入浴後清潔な肌の状態で、二の腕の内側など目立たない部分に化粧品塗った絆創膏を貼る
- 48時間後に様子をみる
- 異常がなければ化粧品を使用してもOK
パッチテスト中はテスト部分を水に濡らさないように気を付けましょう。
皮膚にかゆみを感じたり、赤みや炎症がでた場合はすぐに中止しましょう。
簡易的なパッチテストとの違いは絆創膏を使用するのと観察する時間です。
絆創膏を使用すると、化粧品を密閉してより肌に密着する状態なので、簡易的なパッチテストよりもより精度が高くアレルギー反応がないか確認できます。
またアレルギー反応には、すぐに反応が出るものと反応するまでに時間がかかるものがあります。
本格的なパッチテストは時間がかかるアレルギー反応もチェックできるので、より確実にパッチテストを行いたい方におすすめです。
化粧品別のパッチテスト(化粧水・乳液・口紅)
化粧水、乳液、美容液、クリーム、口紅など洗い流さない化粧品のパッチテストのやり方は、一般的なパッチテストのやり方と同じです。
パッチテストしたい化粧品を肌に塗り、赤みやかぶれなどがないか48時間後に様子を見ましょう。
化粧品別のパッチテスト(クレンジング、洗顔、シャンプーなど)
クレンジング、洗顔料、パック、シャンプー、トリートメントなど洗い流す化粧品のパッチテストのやり方は、簡易的なテスト同様、塗りきりタイプの化粧品のパッチテストとは異なります。
パッチテストしたい化粧品を精製水で薄めたものを絆創膏に塗り、一般的なパッチテスト同様にパッチテストをおこないましょう。
実際にパッチテストをやってみた
実際に本格的なパッチテストのやり方をおこなってみました。
肌への刺激が強いと口コミされている美白美容液で、パッチテストをしてみます。
美白効果が高いと噂されているので、パッチテストがOKだと嬉しいのですが…
絆創膏に化粧品の美白美容液をたらします。
腕の内側に化粧品を塗った絆創膏を貼ります。
48時間後剥がしてみると、赤みもかゆみもなくパッチテストがOKと判定できました。
絆創膏を水に濡らしてはいけないのと、絆創膏の粘着部分が痒くなったのがややマイナスポイントでしたが、本格的なパッチテストのやり方でも簡単にできました。
パッチテストの注意点
パッチテストのやり方は簡単なことがわかりましたが、いくつか注意点があります。
パッチテストを正確におこなうために、以下の注意点に気を付けましょう。
パッチテストは生理前や妊娠中、生活習慣が乱れている時におこなわない
肌の状態は、生理前や妊娠中などのホルモンバランスの変化により変わります。
また食生活や睡眠などの生活習慣が乱れていたり、吹き出物や乾燥など肌の状態が悪い時にパッチテストをおこなうと、正確な結果が得られない可能性があります。
パッチテストする化粧品を塗り重ねない
化粧水と乳液など複数の化粧品をパッチテストしたい場合、化粧水の後に乳液を塗り重ねてテストしないようにしましょう。
化粧水と乳液がコスメブランドの商品であっても、液体の状態が異なるように配合成分が異なります。
やや手間ではありますが、それぞれの化粧品でパッチテストをおこないましょう。
パッチテストする化粧品以外のものが付かないようにする
パッチテストをする時に、パッチテストする化粧品以外のものが肌に付くと、正確なテスト結果が得られません。
入浴後にボディクリームなどでケアする方も多いと思いますが、パッチテストをする部分には塗らないようにしましょう。
アレルギー反応には即時型アレルギーと遅延型が存在する
アレルギー反応にはすぐに反応する即時型アレルギーと、遅れてから反応する遅延型アレルギーがあります。
簡易的なパッチテストのやり方では遅延型アレルギーの発見は難しいので、なるべく本格的なパッチテストのやり方でおこないましょう。
敏感肌の方はパッチテストの絆創膏でかぶれる可能性も
本格的なパッチテストのやり方では絆創膏を使用します。
パッチテストは問題なくても絆創膏の粘着部分でかぶれる場合もあるので、特に肌の弱い敏感肌の方は気を付けましょう。
パッチテストが問題なくても初めて顔に使用する際は要注意
本格的なパッチテストでOKの判定が出たとしても、顔で使用すると赤みや痒みが発生するケースもあります。
同じ肌でも体と顔では肌質が若干異なり、一般的には体よりも顏の方が肌への刺激に対して敏感だと言われています。
はじめて化粧品を顔に使用する際は、一度フェイスラインで試して問題がないのを確認してから使用しましょう。
パッチテストがOKでも、ある日突然アレルギー反応が起きるケースも
パッチテストがOKで、顔に使用して赤みや痒みがなくても、ある日突然アレルギー反応が発生する場合もあります。
パッチテストで未然に判定するのは難しいのですが、突然アレルギー反応が起きた場合にすぐに対処できるように頭に入れておきましょう。
パッチテストの精度は100%ではない
パッチテストで問題がないからと言って100%安全とは言い切れません。
肌の状態や、ホルモンバランスの状態、日々のストレスの影響を受ける場合もありますし、本格的なパッチテストのやり方でも、100%の精度でパッチテストするのは難しいです。
パッチテストでかぶれたらどうしたらいいの?
パッチテストで肌が赤くなったり、痒くなった場合はどうしたら良いのでしょうか。
パッチテスト中に違和感があれば直ちに中止する
パッチテスト中に肌への違和感がある場合は、24時間または48時間経過していなくてもすぐにパッチテストを中止しましょう。
またパッチテストをした部分は水で優しく洗い流し、悪化しないかどうか経過を観察しましょう。
パッチテストでNGの判定が出た場合は化粧品を使用しない
パッチテストが完了してかぶれなどの症状でNGと判定した場合、その化粧品を使用しないようにしましょう。
高い化粧品だともったいないと思う方も多いと思いますが、さらなる肌トラブルを引き起こすので、引き続きの使用はおすすめできません。
NGと判定できる反応を以下にまとめますので、判定の参考にしてください。
パッチテストでNG判定の症状
- 肌が赤くなる
- 肌がかゆくなる
- 湿疹などのぶつぶつができる
- 吹き出物ができる
- 肌が腫れる
- 肌がただれる
パッチテストの症状がひどい場合は皮膚科を受診する
パッチテストでNG判定の症状が現れ、パッチテスト後数日たっても症状が改善されなかったり症状が悪化する場合は、皮膚科を受診しましょう。
皮膚科を受診する際、実際に使用した化粧品を持参すると原因の特定などに役立つので、なるべく化粧品を持参して受診しましょう。
パッチテストでNG判定となった成分を特定するには?
パッチテストでNG判定となった原因の成分を自分で特定できるのでしょうか。
かぶれた成分を自分で判別するのは難しい
パッチテストでNG判定となった成分を自分で特定するのは、かなり難しいです。
化粧品には様々な成分が配合されており、どの成分に反応しているのかはっきり分かりませんし、成分ごとにすべてパッチテストをすることが難しいからです。
なるべく低刺激な化粧品選ぶこと、刺激が出た時の全成分と出なかった時の全成分を比較して、なんとなく原因の成分にあたりを付けることは可能です。
成分を特定したい方は皮膚科でのパッチテストがおすすめ
より詳しいパッチテストをおこないたい方は、皮膚科でのパッチテストがおすすめ。
皮膚科のパッチテストは自分で行うよりも精度の高いパッチテストができ、NGの判定も医師の判定の元におこなわれるのでより正確です。
成分の特定や確実にパッチテストをおこないたい方は、皮膚科でパッチテストをおこなってみてはいかがでしょうか。
皮膚科でのパッチテストのやり方は?
より精度の高い皮膚科のパッチテストは、どのように受けられるのでしょうか。
こちらではパッチテストの受診ステップと、気になる料金相場についてご紹介します。
皮膚科のパッチテストのステップ
皮膚科のパッチテストのやり方、受診ステップは以下の通りです。
通院の手間などありますが、より正確にパッチテストをおこなえるメリットがあります。
皮膚科のパッチテスト ステップ1:受診予約
電話で受診予約できる場合、「肌に合わない化粧品があるのでパッチテストを受けたい」など受診目的を伝えして診察の予約をします。
WEB予約のみの場合は受診の予約のみをします。
皮膚科のパッチテスト ステップ2:1度目の診察
待合室で問診票にパッチテストを受けたい旨を記入します。
肌に合わない化粧品を医師に渡し、かぶれた時の症状とパッチテストの希望を伝えます。
皮膚科のパッチテスト ステップ3:2度目の診察(パッチテスト貼付)
化粧品を乗せたパッチを背中に貼ります。
ヘアカラーなど刺激性、揮発性が高い化粧品は直接肌に塗布します。
48時間後にパッチを剥がして経過を観察するため、次の診察までお風呂もシャワーも禁止となります。
皮膚科のパッチテスト ステップ4:3度目の診察(48時間後判定)
パッチをはがして赤くなったところや水泡ができた部分の反応を医師が判定します。
刺激反応の場合はすぐに消えますが、アレルギー反応の場合はこれから反応が大きく出る可能性もあるので更に経過を見ていきます。
皮膚科のパッチテスト ステップ5:4度目の診察(72時間後判定)
72時間後の反応を医師により判定してもらいます。
反応が収まっている部分もあれば、強く出ている部分もあるので、医師から今後の使用に関するアドバイスをもらいます。
皮膚科のパッチテスト ステップ6:5度目の診察(1週間判定)
1週間後の反応を医師に判定をしてもらい、判定表を受け取ってパッチテスト終了です。
皮膚科のパッチテストの料金相場
皮膚科のパッチテストの料金には、初診料、検査料、パッチテスト実施料などがかかり、保険適用の個人負担で数千円が目安です。
ただし、パッチテストをおこなう個数や皮膚科によって受診内容や費用が異なるので、詳細は最寄りのクリニックへ問い合わせて確認しましょう。
低刺激な化粧品の選び方
肌への刺激を少しでも抑えるために、低刺激な化粧品を選びたいですよね。
こちらでは、低刺激な化粧品の選び方をご紹介します。
アレルギーテスト済みの化粧品を選ぶ
化粧品のパッケージに「アレルギーテスト済み」または「パッチテスト済み」と記載されている化粧品が販売されています。
アレルギーテスト済みの化粧品は、化粧品メーカーが販売前の化粧品を実際に人の肌に使用してアレルギー反応がないのを確認した商品なので、低刺激であると言えます。
ただし肌質には個人差があり、すべての人にアレルギーが発生しないとは言い切れないので、選び方のひとつの基準として考えましょう。
刺激物配合の化粧品は避ける(アルコール、パラベンなど)
一般的に化粧品には何かしらの添加物が配合されている場合が多いです。
特にアルコールやパラベンは肌への刺激を感じやすい成分なので、なるべくアルコールやパラベンを含む化粧品の使用は避けましょう。
刺激物には様々な成分があるので、以下を参考に肌への刺激が少ない化粧品を選びましょう。
- アルコール
- パラベン
- 香料
- 着色料
- 鉱物油
- 界面活性剤
- 紫外線吸収剤
敏感肌向けのコスメブランドから選ぶ
化粧品ブランドの中には、敏感肌に特化したブランドもあります。
敏感肌向けの化粧品は無添加処方の製品が多く、すべての成分をチェックする手間も省けます。
必ずしもすべての添加物が配合されておらず、すべての方にアレルギー反応がないとは言い切れませんが、普通の化粧品に比べて肌トラブルのリスクが軽減されるのでおすすめです。
新しい化粧品に切り替える時の注意点
パッチテストをおこなっていたとしても、今まで使用していた化粧品から新しい化粧品に切り替える際には注意点があります。
1度に全ての化粧品を切り替えない
化粧品をライン使いで使用する場合、化粧水や乳液、美容液などすべてを切り替えることになりますが、一度にすべての化粧品を切り替えるのは避けましょう。
それぞれのパッチテストでは問題なくても、塗り重ねることにより問題が発生するケースもあります。
ラインで化粧品を切り替える際は、以下のステップで肌より遠いところから徐々に切り替えましょう。
- 美容液やクリーム、乳液を使用して数日様子を見る
- 化粧水を使用して数日様子を見る
- 洗顔やクレンジングを使用して様子を見る
メイクとスキンケアを同時に切り替えない
メイクとスキンケアを同時に切り替えると、万が一肌トラブルが発生した際にどちらが原因か分からなくなります。
原因を特定するためにも、化粧水や乳液などのスキンケアの化粧品同様に徐々に切り替えをおこないましょう。
化粧品のパッチテストとヘアカラーのパッチテストの違い
パッチテストのやり方で検索すると、化粧品のパッチテストの他にヘアカラーのパッチテストの検索結果がひっかかり、どのパッチテストをしたら良いか迷った方もいるのではないでしょうか。
こちらでは、化粧品のパッチテストとヘアカラーのパッチテストのやり方に違いをご紹介します。
ヘアカラーのパッチテストの方法とは
市販のヘアカラーの多くは第1剤と第2剤が別々にパッケージに入っています。
ヘアカラーのパッチテストをおこなう際は、第1剤と第2剤を指定の割合で混ぜてテスト液を作成します。
その後は化粧品の簡易的なパッチテストと同様で、肌に薄く塗って経過を観察します。
化粧品とヘアカラーのパッチテストのやり方は異なる
化粧品のパッチテストのやり方はそのまま塗るまたは精製水で薄めて塗るのに対して、ヘアカラーの場合は第1剤と第2剤を混ぜてパッチテストをおこないます。
その後の経過の観察は同様ですが、化粧品とはパッチテストの方法が異なるので、ヘアカラーのパッチテストをする方はご注意ください。
パッチテストのやり方まとめ
パッチテストのやり方を化粧品に注目してご紹介しました。
無添加や低刺激の化粧品を選んだとしても、人によっては肌荒れなどの肌トラブルを引き起こす可能性があります。
自宅でおこなえるパッチテストなら、本格的なパッチテストのやり方でも簡単にできるので、ぜひ一度お試しください。
真山ゆう子
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